鹿児島県大島郡にある瀬戸内町(せとうちちょう)は、奄美大島南部に位置しており、美しい海に恵まれ、亜熱帯の森がある町です。さまざまな種類のめずらしい動物・植物・海の生き物がいることが魅力です。
また、お祭りや踊りなど伝統芸能・文化が残っており、瀬戸内町ならではの独特な楽しみを年中行事として見ることができます。
移住体験ができる制度や空き家を提供してくれる制度もあるため、初めて地方に住む方や住居に困っている方などにもおすすめです。
ぜひ、今回の記事を参考にして、瀬戸内町への移住を検討していただけますと幸いです。
Contents
1. 移住検討者が知っておくべき瀬戸内町の3つの特徴
それでは、移住検討者が知っておくべき瀬戸内町の3つの特徴について解説していきます。
- 美しい海に恵まれたまち
- 亜熱帯の森がある自然あふれたまち
- 伝統芸能が残る独特な文化のあるまち
1-1. 美しい海に恵まれたまち
参照:https://www.town.setouchi.lg.jp/joho/cho/chosei/gaiyo/profile.html
瀬戸内町は、奄美大島南部に位置しており、美しい海に恵まれたまちです。
大島海峡をはさんで、「奄美大島」本島の他に、「加計呂麻島」、「請島」、「与路島」、の3つの有人島から形成されており、総面積約240平方キロメートルにおよぶ行政区域を有しているまちとなっています。
瀬戸内町は美しい海に恵まれているため、地方ならではの自然を満喫できます。
シーカヤックやSUPなどのマリンスポーツや海水浴、日焼けが好きな方は瀬戸内町の青が澄んだきれいな海に足を運んでみてください。
さらに、フリーダイビングも楽しめる海です。フリーダイバーさんによると、フリーダイビング目当てで移住した方もいるとのことです。
大島海峡内のおだやかな波は、非常に練習しやすい環境となっています。
また、瀬戸内町内にはビーチも多いので、マリンスポーツでアクティブに活動したい方だけでなく、海を眺めながら日焼けをしたり、読書をしたりのんびりくつろぎたい方にもおすすめです。
1-2.亜熱帯の森がある自然あふれたまち
参照:https://www.setouchi-welcome.com/nature
瀬戸内町は、亜熱帯の森がある自然あふれたまちです。
面積の約87%が山林で占められ、いずれも300〜400mくらいの山岳地が連なっています。
亜熱帯の森が独特の多様性を育み、めずらしい生き物が多いことが魅力です。
下記で瀬戸内町の動物、植物、海の生き物を紹介していきます。
動物
- アマミノクロウサギ(国指定特別天然記念物)
- ケナガネズミ(国指定天然記念物)
- アマミトゲネズミ(国指定天然記念物)
- アマミイシカワガエル(鹿児島県指定天然記念物)
- ルリカケス(国指定天然記念物)
- オオトラツグミ(国指定天然記念物)
- オーストンオオアカゲラ(国指定天然記念物)
- アカヒゲ(国指定天然記念物)
- リュウキュウアカショウビン
- アマミヤマシギ
- リュウキュウコノハズク
- リュウキュウアサギマダラ
- サシバ
- ウケジママルバネクワガタ
国指定特別天然記念物となっている「アマミノクロウサギ」や、春から夏にかけて現れ日本一美しいと言われている「アマミイシカワガエル」など多種多様な動物を見られます。
植物
- アマミエビネ
- ウケユリ
- ヒカンザクラ
- サガリバナ
- デイゴ
- ヒカゲヘゴ
- ソテツ
- ガジュマル
春から梅雨に入る前の季節に真紅の花をつけ、沖縄からの交易船が目印にしたと言われている「デイゴ」、最近ではなかなか見られない白や桃色の花を咲かせる「アマミエビネ」、純白の花を咲かせ、瀬戸内町指定の文化財に指定されている「ウケユリ」など美しい花がたくさん見られます。
海の生き物
- アマミホシゾラフグ
- ザトウクジラ
- アカウミガメ
- アオウミガメ
瀬戸内町の大島海峡で発見された新種の魚で海底にミステリーサークルのような不思議な模様を描く特徴がある「アマミホシゾラフグ」、潮を噴き上げたり豪快にジャンプしたりする「ザトウクジラ」、絶滅危惧種に指定されており温帯で繁殖する唯一のウミガメである「アカウミガメ」などなかなかお目にかかれない海の生物が豊富にいます。
ぜひ、大自然がお好きな方、めずらしい動物がお好きな方、きれいなお花がお好きな方は、瀬戸内町へ移住したのち、ファミリーやカップルで亜熱帯の森へ足を運んでみてください。
日頃の仕事を忘れる大自然を満喫できるはずです。
出典元:自然・生き物|奄美大島瀬戸内まちの観光情報 一般社団法人 奄美せとうち観光協会
https://www.setouchi-welcome.com/nature
1-3. 伝統芸能が残る独特な文化のあるまち
参照:https://www.setouchi-welcome.com/culture
瀬戸内町は伝統芸能が残る独特な文化のあるまちです。
もともと奄美大島では、自然とともにある神を人間の身近な存在として考え、祈りながら暮らしてきました。
よって、稲作にまつわる伝統行事・年中行事・伝統芸能が多いです。
下記で代表的な行事を紹介していきます。
- 諸鈍シバヤ
- 西阿室のテンテン踊り
- 八月踊り
- 油井の豊年祭
諸鈍シバヤ
参照:https://www.setouchi-welcome.com/culture
「諸鈍シバヤ」は、諸鈍の大屯神社で行われ、 紙の仮面をかぶって踊るユニークな芝居です。
加計呂麻島の諸鈍(しょどん)集落に代々伝わる伝統行事で、名称の「シバヤ」は「芝居」がなまったものとして認識されています。
かつて平資盛(たいらのすけもり)が源平の戦いに敗れ、諸鈍集落に城を築いた際に、地元の人間と仲良く交流を深めるために伝えたのが起源だと言われています。
旧暦の9月9日に開催される「大屯神社祭」に諸鈍シバヤが行われ、多くの人々が訪れ賑わうことで有名です。
国の重要無形民俗文化財にも指定されているため、瀬戸内町の誇り高き行事となっています。
それぞれお手製の「カビディラ」というお面を着けて踊り、異なった表情を楽しみながら見物できます。
ユーモアに富んだ演技・動作で見物客の笑いを誘ったり、一転して華やかな踊りを踊ったり、人形劇を行ったりとバラエティに富んでいるため、飽きずに一日中楽しむことが可能です。
かつて交易港として、さまざまな場所の人間や文化が交流していたため、そのなかで諸鈍シバヤが大きな役割を果たしてきたと考えると、感慨深い感情に浸れるでしょう。
西阿室のテンテン踊り
参照:https://www.setouchi-welcome.com/culture
「西阿室のテンテン踊り」は、旧暦8月15日開催の「十五夜豊年祭」の中で行われる最大の盛り上がりどころの踊りです。
今年の収穫を称え感謝し、また来年の五穀豊穣を祈る目的で開催される十五夜豊年祭ですが、娯楽祭りや集落慰安のような、「一年間、仕事をよくがんばった」と日頃の疲れを癒すためのものでもあります。
普段まったり静かな場所が、この日は一転して盛り上がり、多くの人間が訪れて賑わいます。
テンテン踊りは、その昔、集落を流れる川を境界にして住む「里」と「金久」の2つの地域の人々が、別々に披露してどちらが華やかだったかを競争していたとのことです。
たとえば、花飾りのデザインをお祭り当日の本番までお互いにバレないように準備して、勝敗をめぐって真剣になりすぎて喧嘩することもあったと言われています。
そのような伝統文化・独特な雰囲気のある西阿室のテンテン踊りですが、瀬戸内町へ移住した際には、ぜひ一度見物してみてください。
八月踊り
参照:https://www.setouchi-welcome.com/culture
「八月踊り」は、各集落の豊年祭で男女が輪になり、チヂンという太鼓のみの伴奏で、掛け合いで唄いながら踊る古典的な踊りです。
現在、伝統芸能を代々継承していこうと、八月踊り教室を平木、未就学児から90歳の方まで一同に集まり、レッスンをしています。
老若男女問わず、歌詞集を見ながら歌い踊る様子は、非常にほほえましく、瀬戸内町の人柄のよさを感じられるはずです。
八月踊り教室を小学校でも実施する動きも取り入れており、総合的な学習の時間に、子供たちが率先して唄と踊りを学んでいます。
ぜひ、伝統芸能にご興味がある方は、唄と踊りを満喫してみてください。
油井の豊年祭
参照:https://www.setouchi-welcome.com/culture
「油井の豊年祭」は、油井集落で行われる豊年祭で、1983年(昭和58年)に鹿児島県の無形民俗文化財に指定されています。
そして、現在では加計呂麻島「諸鈍集落」の「諸鈍シバヤ」と並び、瀬戸内町を代表する民俗芸能となりました。
油井集落は、瀬戸内町・古仁屋から西へ約20分ほど車を走らせた場所にある集落です。
油井の豊年祭は、多少の雨風が吹いても旧暦8月15日に行われます。
そして、油井の豊年踊りは下記の項目が執り行われます。
(1)綱切り
(2)振り出し(力士の土俵入り)
(3)土俵祓い
(4)稲刈り
(5)稲すり
(6)米つき
(7)ちから飯
(8)観音翁の土俵見舞い(ヒゲフッシュ)
(9)玉露カナ(シシ)
(10)ガットドン
そのほか、油井小中学校児童生徒による「エイサー」「親子・兄弟相撲」「初土俵入り」「テンテン踊り」なども披露されます。
昔からある集落行事を大切に後世に伝えていきたいという気持ちを持ちながら、人と人とのつながり・交流を大切にして若者へ継承していっています。
瀬戸内町へ移住した際、お祭り好きな方はぜひ訪れてみてください。
2. 瀬戸内町の暮らしに関する情報
ここまで、移住検討者が知っておくべき瀬戸内町の3つの特徴について解説してきました。
それでは、瀬戸内町の暮らしに関する情報について紹介していきます。
人口 | 8156(R6.4末) |
面積 | 239.65k㎡ |
学校数 | 高校:1 小学校:10 中学校:8 |
気候 | 亜熱帯海洋性気候 |
医療施設数 | 病院:2 診療所:6 歯科診療所:4 |
交通アクセス | 奄美空港よりバスで2.5時間、車で2時間 名瀬新港よりバスで1時間、車で45分 |
保育所・幼稚園 | 保育園:7(へき地保育所含む) 幼稚園:2 |
賃貸の家賃相場 | 市街地地区:4万~9万 その他:家主との相談による |
下記で、瀬戸内町が住みやすい理由について解説していきます。
- 移住体験ができる制度が整っている
- 役場が空き家探しを手助けしてくれる
2-1. 移住体験ができる制度が整っている
参照:https://www.town.setouchi.lg.jp/shinkou/20240130_ijyuuyoyakuno.html
瀬戸内町は、移住体験支援制度という移住体験ができる制度が整っています。
瀬戸内町へ移住を検討している方に対して、家電製品や生活必需品などが整備されている住宅を貸し出してくれます。
瀬戸内町が所有する「移住体験住宅」で実際に田舎暮らしを体験することで、住みやすさや居心地の良さなど瀬戸内町を知ってもらうことが目的です。
利用期間と利用料金は下記表のようになっています。
利用期間 | 1週間~最長2ヶ月間 |
利用料金 | 57,000円/月、2,300円/日(住宅料・光熱費込) |
実際に利用するまでの流れは下記です。
①予約状況カレンダーにて空き状況を確認
・体験希望日程に空きがございましたら、お電話にて仮予約を受け付けます。
②移住体験住宅使用申請書及び住民票を提出
・郵送及びメール(PDF形式で添付)での提出が可能です。
メールアドレス:shinkou@town.setouchi.lg.jp
・住民票は利用者全員分が記載されたものを添付してください。
③利用許可証を発行
・申請書類を審査後、許可証を発行します。
・お電話にて利用開始日の来庁時間を確認させていただきます。
④移住体験住宅利用開始
・役場企画課へお越しください。鍵のお渡しや施設説明を行います。
※なお、ペットの飼育は不可となっています。
気になった方は、ぜひ下記のお問い合わせ先から詳細をチェックしてみてください。
お問い合わせ先 | TEL:0997-72-1112 FAX:0997-72-1120 問い合わせフォームからのご連絡は下記URLからお願いいたします。 https://www.town.setouchi.lg.jp/cgi-bin/simple_faq/form.cgi |
担当部署 | 瀬戸内町企画課企画振興係 |
公式サイトホームページ | 移住体験住宅|瀬戸内町(setouchi.lg.jp) https://www.town.setouchi.lg.jp/shinkou/20240130_ijyuuyoyakuno.html |
2-2. 役場が空き家探しを手助けしてくれる
参照:https://www.town.setouchi.lg.jp/shinkou/cho/kurashi/sumai/akiya/kikaku/syodon.html
瀬戸内町には、役場の担当者が空き家探しを手助けしてくれる「せとうち空き家バンク」という制度があることも魅力です。
瀬戸内町では、定住対策の一環として、田舎暮らしを希望される方から問い合わせの多い「空き家」の情報提供を受け付けています。
「空き家物件情報」を見て、住んでみたい物件がありましたら、ぜひ、下記お問い合わせ先から詳細をチェックしてみてください。
お問い合わせ先 | TEL:0997-72-1112 FAX:0997-72-1120 問い合わせフォームからのご連絡は下記URLからお願いいたします。 https://www.town.setouchi.lg.jp/cgi-bin/simple_faq/form.cgi |
担当部署 | 瀬戸内町企画課企画振興係 |
公式サイトホームページ | せとうち空き家バンク|瀬戸内町(setouchi.lg.jp) https://www.town.setouchi.lg.jp/shinkou/cho/kurashi/sumai/akiya/index.html |
瀬戸内町に移住したいと思ったらぜひご相談を
今回の記事を読んで、瀬戸内町に移住してみたいと感じられれば、ぜひ、下記の「瀬戸内町企画課企画振興係」までご連絡・ご相談してみてください。
あなたの疑問や不明点に対して、担当者が親身になって寄り添ってくれるはずです。
連絡先 | 0997-72-1112 |
担当部署 | 瀬戸内町企画課企画振興係 |
住所 | 鹿児島県大島郡瀬戸内町古仁屋船津23番地 |
公式サイトホームページ | 瀬戸内町/ホーム (setouchi.lg.jp) |